ams OSRAMは,園芸用LED「Oslon Square Batwing」を発表し,園芸用LEDの包括的なポートフォリオを拡充した(製品ページ)。
あらゆる植物は,最適な成長のために異なる波長の光を一定量必要とする。
温室や屋内農園に設置されている特殊な照明器具は,植物に必要な光の配合に応じて,赤色,青色,白色のLEDを組み合わせているが,均等拡散面の主レンズで補助的光学素子がない,または単純なガラスカバーであることが多く,照明器具の直下に光が集中するホットスポットができてしまう。
その結果,照明の強度が異なるエリアが発生し,収穫量にばらつきが生じる。現在,このような不均一な照明を改善するためには,照明器具の追加が一般的となっているという。
同社はこの課題を解決するために,特殊な形状の光学素子を持つ「Oslon Square Batwing」を開発。これにより,ユーザーは設計を簡素化し,器具数の削減や効率化を図ることができるとする。
この製品は,同社の園芸用LED「Oslon Square」に一次光学系を搭載したもので,新しいバットウィング型光学素子は,翼のような特殊な配光パターンを可能にするというもの。
140°の広いビーム角と長方形の配光により,均一性が高く,温室内スペースの最適な利用を実現。広角であることから,照明器具間の距離を長くとることができ,器具の数を削減できる。また,補助的な光学系を使用したLED照明システムと比較しても,システム効率が最大5%向上するとしている。
今回,「Oslon Square」ファミリーに,「ハイパーレッド(660nm)」,「ディープブルー(450nm)」,「ファーレッド(730nm)」,「ホルティホワイト」の4つの新製品が加わり,園芸用途に必要なすべての波長を網羅。
いずれのバージョンも,わずか3.0mmx3.0mmのコンパクトなフットプリント,優れた放射束維持率と102,000時間以上の優れた寿命を実現。この製品のハイパーレッドバージョンでは,700mAで1,042mWの光出力を達成し,電力変換効率(WPE)は74%だとしている。