NECは,VR・ARなどのXR(Cross Reality)を駆使したバーチャル広告の利活用を促進するための任意団体「バーチャル広告協会」を設立し,入会企業の募集を開始する(ニュースリリース)。
現在,ゲームなどエンターテイメント業界を中心に時間や距離による制限を受けず新しい体験価値を提供できる仮想空間を活用したサービスが拡大している。
今後ビジネス用途や教育分野での活用が広まり市場が拡大すると予想され,仮想空間内での広告も増加が見込まれる。一方で,サービス利用者を無視した不適切な内容や,VR・ARといったコンテンツに広告を組み込む際の法規制など,バーチャル広告を利活用していくための課題も存在している。
そこで,同社はこれら課題解決に向け,放送業界で放送設備や基幹システムなどを提供している実績に基づいたノウハウ・技術力と,5Gを活用した次世代広告での取り組みを活かしバーチャル広告協会を設立する。
同協会は,入会企業と共に,バーチャル上の広告の研究・調査・情報共有,ルールメイキング,規制改革の働きかけ,各企業間のマッチングによる新事業創出・ビジネス展開に取り組む。今後,この取り組みに賛同する企業・団体を募集しながら,以下の活動を実施するという。
・バーチャル広告に関する課題等について調査研究
・調査研究内容及び課題解決に向けた情報発信,定期セミナー開催
・加盟企業間でのビジネスマッチングを目的とした交流会の開催
バーチャル広告の健全な発展を支援する団体の設立は国内初。すでにVR・ARコンテンツを開発・提供する米Timelooper等が加盟しており,本年9月から順次活動を開始するとしている。