エドモンド・オプティクス・ジャパンは,新たなウインドウ製品を広範な赤外(IR)用材料としてリリースし,ラインナップを拡充した(ニュースリリース)。
各基板材料は,それぞれ特長がある。非常に丈夫で耐久性が高いガリウムヒ素(GaAs)は,研磨粒子のデブリなどが予測されるレーザー材料加工の保護用ウインドウとして有用で,フッ化バリウム(BaF2)は,反射防止(AR)コーティングを付加することなく,IRから可視スペクトル,さらには深紫外線(UV)まで広高透過率が得られ,800℃までの温度環境に用いることもできるという。
また,テルル化カドミウム(CdTe)は,IRから長波IR(LWIR)まで広範でフラットな透過スペクトルがあり,低出力CO2レーザーシステムや分光アプリケーションで有用だとし,タリウム化合物(KRS-5)は,IRから遠赤外まで透過率が均一で,その優れた耐薬品性(強酸を除く)により,酸に弱いアプリケーションやフーリエ変換赤外分光法(FTIR)の保護用ウインドウとして有益だとする。
一方,深紫外から中波赤外(MWIR)までに波長域があるフッ化リチウム(LiF)は,サーマルイメージングアプリケーションやX線分光法での使用に適しており,カルコゲナイド(AMTIR-1)は,酸に対する優れた耐性があり,熱暴走を発生することなく300℃までの高温に使用できるため,IRシステム,前方監視型赤外(FLIR)イメージングシステム,またはIRレーザーシステム用の保護用ウインドウとしての使用に適しているとしている。