パナソニックは,雲が流れる空や揺れる木々などを映し,天窓を人工的に再現する空間演出システム「天窓Vision」を開発した(ニュースリリース)。
現在,自然を感じられる要素を取り入れた「バイオフィリックデザイン」が浸透しつつある。同社は自然光が取れない閉鎖的な場所でも,自然とのつながりや解放感を感じられる空間演出を提案するため,雲が流れる空などを映し,天窓を人工的に再現する空間演出システム「天窓照明」を2019年に開発。リラックス感や外とのつながりを感じられることを実証実験にて確認し,数量限定で販売してきた。
今回の「天窓Vision」は,「天窓照明」と比較し発光面積が約2.4倍の大型タイプの展開と本体連結ができるようになったことで,よりダイナミックで解放感のある空間演出が可能。スペースが限られる天井裏に対応するため製品の高さを約30%低減したことに加え,小型タイプも展開し設置場所の自由度を向上しているという。
また,「天窓照明」の柔らかで奥行感のある映像表現を生かしつつ,葉や雲の動きなどをしっかりと表現できるよう解像度を高めたとし,これにより,桜や冬景色などの新たな映像コンテンツを追加でき,季節の変化に合わせた演出が可能になったとしている。
さらに,「天窓Vision」の空間演出に合わせ,照明や音響などの機器を連動できる制御ユニットを2021年夏頃の完成を目指して開発しており,「天窓Vision」を核に光や音などを組み合わせ,「バイオフィリックデザイン」にデジタル技術を掛け合わせた新たな空間演出として提案していくという。