日本電気硝子は,世界最高の光取り出し効率をもつUV-C LED用スクエア型リッド(箱形のふた)と,世界最高の光取り出し効率とより広い配光角をもつUV-C LED用ドーム型リッド(おわん形のふた)の2タイプのキャップリッドを開発・製品化し,サンプル供給を開始した(ニュースリリース)。
スクエア型リッドは,基板と封着する金錫(AuSn)はんだを一体化したもので,必要なARコート(反射防止膜)を施し,従来の石英ガラスキャップリッドを上回る光取り出し効率96%を達成した。
またドーム型リッドは,UV-C高透過ガラスをドーム(半球)状に加工し,そのフランジ部分に基板に封着するための金錫はんだを一体化したキャップ形状のリッドで,93%の光取り出し効率と広い配光角(120°)を実現した。
UV-C LEDには殺菌やウイルス不活化に大きな期待が寄せられており,メーカー各社がLEDの高出力化に取り組んでいるが,その出力は水銀ランプの数百分の1程度にとどまっている。そのためUV-C LEDで用いるリッドにも光取り出し効率の向上が求められ,高出力LEDのリッドは板ガラスを貼りつけた構造から光取り出し効率に優れるキャップ形状へ移行しているという。