日板,抗菌・抗ウイルス機能ガラスコートを開発

著者: sugi

日本板硝子は,ガラス基板上に高い抗菌・抗ウイルス機能を発揮する,ゾル‐ゲル法を用いた独自のコーティング技術を開発したと発表した(ニュースリリース)。

ゾル‐ゲル法とは,溶液原料の化学反応により合成したゲル体を加熱処理により緻密化することで,セラミックスやガラス質のコーティングを作製する材料合成法の一つで,基板ガラスと同じシリカ構造の密着性の高い成膜が可能となる。

このコーティング技術による抗菌・抗ウイルスの仕組みは以下の通り。
①ガラス表面に塗布された銅含有膜が空気中の水分や酸素等と反応して活性酸素類(H2O2,OH・等)を発生
②活性酸素の働きによってウイルスの持つエンベロープ膜の破壊や,脂質,タンパク質,遺伝子物質の分解を引き起こし,表面に付着した細菌やウイルスを不活性化

公的機関における国際規格に基づいた評価試験を行なった結果,ISO21702の評価条件で,>99.99%のインフルエンザウイルス低減効果(抗ウイルス活性値4.2)および,ヒトコロナウイルス(HCoV-NL63:ヒトコロナウイルスNL63)への効果も確認したという。

さらに,抗菌性能試験(ISO22196:大腸菌)でも効果を確認(試験方法:試験片に菌,ウイルスを含んだ菌液又はウイルス液を滴下し,35℃±1℃,相対湿度90%以上で24時間培養後,1cm2当たりの生菌数を測定)し,抗菌,抗ウイルス性能を確認した。

耐久性にも優れており,独自のゾル‐ゲル製法による強固な膜(鉛筆硬度9H)により,摩擦や薬品などに対する耐久性を持ち,頻繁な接触操作やクロスなどでの拭き掃除などもできる。光学,電気特性にも優れ,無塗布のガラスとほぼ同等の透過率を得ており,静電容量式タッチパネル等にも使用可能だという。また,銅の作用により,紫外線(自然光)や可視光(蛍光灯)が当たらない暗所でも抗菌・抗ウイルス効果を継続的に発揮する。

こうした特長から,スマートフォンやタブレットをはじめ,レジ端末,ATM,エレベーター,医療機器,家電等の各種端末画面や操作ボタンといった人が触れる機会のある様々な部位へ使用が可能。 個人用途に限らず,病院や介護施設,飲食店など,不特定多数の人が触れる機会があり,衛生的な環境が求められる公共の場所への使用により,安心・安全な環境を実現するとする。

同社では今後,マーケティング活動を進め,2022年3月期中の発売開始を予定している。

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