NEC通信システムは,3Dセンサーを活用しトラック等の荷物の積載容積率を可視化する技術を開発した(ニュースリリース)。
人口減少社会に突入する中,物流業界は他の業界に比べ人手不足が特に深刻化している。さらにデジタル化の加速に伴いEC市場が拡大し,宅配便を中心に輸送量が急増しており,物流業界ではICTを活用した業務の効率化が喫緊の課題となっている。
そこで同社は,3Dセンサーを活用した空間認識技術により,積載容積率を可視化する技術を開発した。1台のセンサーで対象物の3D深度(距離)情報を取得することができ,低コストで積載容積率を可視化する。トラック等のコンテナ内の積載容積率を可視化することで,一台ごとの積載率を高め輸送効率の改善が可能となるという。
センサーは,LiDAR,ToF,ステレオカメラそれぞれのデバイスに対応可能しており,顧客の環境によって使い分けることができる。センサー位置についても,バース等に固定して設置するほか,倉庫内やトラック,航空機,船舶等のコンテナ内部に設置することができる。
LiDARやToFなど,赤外線を用いた3Dセンサーを活用することで,トラックコンテナ内に十分な明るさがない場合でも,高精度に可視化ができる。同社ではこの技術について,2021年度中に製品化を目指すとしている。