NECは,パラオ共和国の国営海底ケーブル事業者Belau Submarine Cable Corp(BSCC)と光海底ケーブル敷設プロジェクト「Palau Cable 2(PC2)」のシステム供給契約を締結したと発表した(ニュースリリース)。
PC2は,総延長距離約110kmの光海底ケーブルでパラオと,東南アジアと米国本土を結ぶ大容量光海底ケーブルを接続する。完成予定は2022年末。
このケーブルは,100Gb/sの最新の光波長多重伝送方式を採用し,NECが2017年に敷設したパラオ初の光海底ケーブルに続いて敷設されるケーブルとして,パラオのネットワークの冗長性の確保,高信頼な通信の実現,通信需要の増加に対応する。
この契約は,BSCCに対する,国際協力銀行(JBIC)および三井住友銀行(SMBC)による,バイヤーズ・クレジット(輸出金融)の貸付契約に基づき実施され,SMBCの融資部分には日本貿易保険(NEXI)による保険が付与される。追加融資は,米国政府とオーストラリアインフラストラクチャー融資ファシリティ(AIFFP)によって提供されている。
なお,このケーブルの製造は,日本で唯一,深海8,000メートルの水圧に耐えられる光海底ケーブルを製造可能なNECの子会社であるOCCが担当する。