富士経済は,新型コロナウイルス感染症の影響による非接触ニーズの高まりから注目されている,画面に直接触れることなく操作可能な空中ディスプレー関連製品の世界市場を調査し,その結果を「with コロナ時代に求められるタッチレスソリューション 空中ディスプレイ/非接触タッチパネル技術とその可能性」にまとめた(ニュースリリース)。
同社は注目市場として,調査対象とした空中ディスプレー関連製品3品目のうち,ASKA3Dプレート,DCRA技術を利用したプレートの2品目を対象とした。
ASKA3Dプレートは,光源からの光を再帰性透過して結像させることで空中表示を可能にする光学素子。DCRA技術は,直行する2面の平面鏡を一定間隔で平面に配置した構造の光学素子。
ASKA3Dプレートは,新型コロナウイルス感染症の影響による非接触ニーズの高まりから注目され,2020年の市場は拡大するとみる。展示会におけるサイネージ利用や採用製品の開発が進んでいることから今後も市場の拡大は続き,現状は国内需要が中心だが海外における展開も期待されるという。
DCRA技術を利用したプレートは,量産化に向けた動きが活発化しているとする。2022年以降に量産化の体制が整うとみており,低価格化・安定供給が可能になることを予想する。それに伴い,様々な製品への採用が期待され,市場は大幅な拡大を予想する。
また,非接触型静電容量式タッチパネルは,開発段階のため市場は形成されていない。2021年頃に製品が発売され,市場が立ち上がると予想し,2024年以降に大幅な市場の拡大が期待されるとしている。