パナソニック オートモーティブは,同社の小型コンバイナタイプHUD(Head Up Display)が,スズキの小型乗用車,新型「ソリオ」「ソリオバンディット」に搭載されたことを発表した(ニュースリリース)。
HUDは,運転中のドライバーの前方視界に,車速などの情報を表示することで,視線移動や焦点調節を減らし,安全運転に貢献するシステム。コンバイナタイプとは,半透明の小型パネル(コンバイナ)に情報を表示する方式のHUDとなる。フロントガラスに情報を投影するウインドシールド(WS)タイプと比べて,共通ユニットでの車両展開搭載が可能で,高価な特殊WSガラスも使用しないなど,汎用性に優れたシステムだという。
パナソニックは,既に2017年2月よりスズキに業界初の軽自動車向けコンバイナタイプHUDを納入しており,この度,表示映像のカラー化とさらなる本体の小型・軽量化を実現。この製品の開発にあたっては,デジタルカメラの開発で培ったレンズ設計・レンズ成形技術を活用し,高精度のフル自由曲面コンバイナ&曲面ミラーを開発した。このミラーの採用で光路をさらに短くするとともに,コンバイナの格納方式を改良したことで,小型・軽量化を実現。映像も低歪になっているという。
また,液晶ディスプレーの照明技術を応用した独自のHUD向けバックライト設計により,太陽光下やサングラス越しのような表示が見えにくい状況においても,ドライバーに鮮明な画像を提供するとしている。