東北パイオニアは,バイオフォトニック研究会社である英PolyPhotonixが開発する糖尿病網膜症の治療に使用されるスリープマスク「Noctura 400(ノクチュラ400)」向けに,最先端の有機EL発光パネルを提供(2021年春予定)することに合意した(ニュースリリース)。
糖尿病網膜症は,高血糖値が目の奥にダメージを与えることによって引き起こされる糖尿病の合併症であり,適切な治療を行なわないと失明の原因となることがある。PolyPhotonixのスリープマスクは,糖尿病網膜症の症状を軽減,回復させることを目的として,夜間に装着するもので,家庭での通常の睡眠時間中に正確な量の光を用いた治療を行うことができる。
睡眠を妨げない軽量バッテリーを搭載したスリープマスクは,東北パイオニアが新規に開発した高効率長寿命な有機ELパネルの採用により,長期安定した十分な光の照射を実現しているという。
東北パイオニアでは自発光素子である有機ELの特長を活かし,ディスプレーはもちろんのこと,ディスプレー以外の特殊光源用途でも積極的に用途拡大を行なっていくとしている。