AGCは,同社の大型・曲面車載ディスプレイ用カバーガラスが,米キャデラックのラグジュアリーSUV「エスカレード」のニューモデルに採用されたと発表した(ニュースリリース)。
この製品は,同社の化学強化用特殊ガラス「Dragontrail」に,化学強化処理,光学薄膜コーティング,装飾印刷,曲げなどの加工を施したもので,自動車業界初となる曲面P-OLED(プラスチックOLED)ディスプレー(LGエレクトロニクス社,LGディスプレー社製)の高機能カバーガラスとして使用されている。
新型「エスカレード」の革新的なデザインのディスプレーは3つの画面から構成され,それぞれメータークラスター情報やナビゲーション,インフォテイメントなど,ドライバーに必要な多種多様な情報を表示する。高度な曲面成形技術を用いたAGCの大型・曲面車載カバーガラスを大小2枚使用し,38インチ相当のディスプレーとして一体化することで,デザイン性にも寄与している。
AGCの車載ディスプレー用カバーガラスは、独自の設計・評価プロセスにより,自動車用内装材として求められる安全性を確保しており,同社が開発した特殊な製法で曲げることでP-OLEDディスプレーおよびガラス本体にかかる応力負荷を低減し,長期的な強度と形状安定性を実現しているという。
また,同社が多数の特許を保持するコーティングや装飾印刷の技術によって,高い視認性とスムーズなタッチパネル操作に求められる機能(防汚処理,耐摩耗性)も有するとしている。