浜松ホトニクスは,光半導体素子,X線イメージセンサーおよびX線フラットパネルセンサーの売上拡大に対応するため,新貝工場(浜松市南区新貝町)に建設してた新棟が完成し,10月から稼働を開始すると発表した(ニュースリリース)。
同社は,医療,産業,科学計測,自動車などのさまざまな分野に光半導体製品を供給している。近年,量産性の高い樹脂モールド光半導体素子や放射線検査装置用のX線イメージセンサーおよびX線フラットパネルセンサーの需要拡大が続いており,今後もさまざまな分野での売上拡大が見込まれているという。
新棟では,このような状況を踏まえて光半導体素子,X線イメージセンサーおよびX線フラットパネルセンサーの生産体制を強化する。光半導体素子では,新貝工場と関連会社に分かれている製造工程を新棟に統合し,省人化と自動化による生産の効率化と供給体制の強化を図る。
また,X線イメージセンサー,X線フラットパネルセンサーでは,設計/開発/評価エリアの集約による製品開発のスピードアップと,製造エリアの同一フロア化により生産の効率化を図ることで供給体制を強化し需要拡大に対応する。
なお,近年増加している自然災害に対する事業継続性を確保するため,事業継続計画に基づく地震対策や水害対策を建物構造に取り入れることで災害対策を強化するとともに,LED照明や断熱壁構造,太陽光発電設備,雨水再利用システムなどの環境対策を積極的に取り入れたとしている。
この新棟は,建築面積4,473m2,延床面積15,631m2の4階建てで,総工費は約65億円。