オリンパスは,高性能対物レンズシリーズ「X Line」が,世界の革新的な製品とビジネスリーダーを評価する「Edison Award 2020」の光学・イメージング技術部門において金賞を受賞したことを発表した(ニュースリリース)。
同社は100年にわたって積み上げてきた経験・ノウハウを生かして独自の新しいレンズ研磨技術を開発した。これにより従来加工が難しかった極薄形状のレンズが製造可能になり,これを搭載することで「X Line」は観察視野周辺部まで明るく,かつ高画質で信頼性の高い画像取得を実現しているという。
対物レンズにおいて,光学性能の基本要素,開口数・フラットネス・色収差補正の3要素は,従来トレードオフの関係にあった。この製品では,3要素全てを,同時に高いレベルで実現し,従来実現不可能と考えられていた領域まで性能を向上した点が評価され,受賞に至った。
この技術により,例えば細胞のカウントや細胞内のタンパク質分布の把握などの定量的なデータ取得,あるいは病理研究等において,研究の信頼性向上と効率向上に貢献するとしている。
トーマス・エジソンにちなんで名づけられた「Edison Award」は,毎年世界のもっとも革新的な製品・技術,およびビジネスリーダーに贈られる。優れたイノベーション及びイノベーターを評価・表彰,育成して,グローバルな技術の発展に貢献することを目的として,1987年に創設されている。