国立循環器病研究センター(国循),クロスエフェクトの研究グループは,先天性心疾患の3Dモデルとしては世界初となる治験を実施する(ニュースリリース)。
研究グループは,これまで精密3Dプリンタ技術である光造形法と新しい鋳型技術である真空注型法を応用して,立体構造が複雑な小児の心臓形状を内腔までリアルに再現したテイラーメイドの「超軟質実物大3D心臓モデル」の開発・製作を行なってきた。
今回,医薬品医療機器総合機構で承認された評価方法により多施設共同の医師主導治験を実施し,この機器の有用性と安全性を確認し,診断機器としての有益性を証明する。
治験参加施設は,東京大学病院,静岡こども病院,京都府立医科大学病院,岡山大学病院,国循の全国5施設で,治験実施期間は2020年2月15日~2020年12月となる。
治験終了後にデータを収集整理して評価を行ない報告するとともに,その結果をもとに管理医療機器としての申請を国に提出するという。また,最終的にこの機器の保険償還を目指すとしている。