NECは,ディスプレー機器を中心とした映像ソリューション事業を担うNECディスプレイソリューションズを,シャープと合弁会社化することに合意した(ニュースリリース)。
具体的には,NECディスプレイソリューションズの株式のうち66%分をシャープに譲渡し,NEC保有分は34%となる。譲渡時期は本年7月1日を予定している。
NECディスプレイソリューションズが提供する,鮮明で高品質な液晶ディスプレーやビジネスプロジェクター,デジタルシネマは,世界120を超える国と地域で多数のユーザーから高い信頼と評価を得ている。一方,シャープは液晶ディスプレー,電子黒板,ビジネスプロジェクター,8K関連商品などを提供しており,特に国内市場で強みを持っている。
近年,駅・空港のインフォメーション,商業施設でのプロモーション,テーマパークや映画館でのプロジェクションなど,暮らしやビジネスの様々な場面で映像ソリューションの活用が広がる一方,競争環境は激化の一途をたどっている。
NECがICT(情報通信技術)を活用して社会インフラを高度化する社会ソリューション事業に注力する中,映像ソリューション事業については,国内外の市場で相互補完関係にあり,また8Kをはじめとする先進技術を保有するシャープとの合弁会社化を通じて新規領域の事業拡大やスケールメリットなどのシナジー創出を図り,中長期的な事業成長,収益体質の改善を目指すことが望ましいと判断した。
なお,合弁会社はNECブランドの製品を引き続き提供し,NECは合弁会社と密に連携し,同社製品をグローバルに販売していくとしている。