KOALA Techは,Beyond Next Ventures,Sony Innovation Fund,QB キャピタル,田中藍ホールディングスの4社より事業拡大加速資金として総額1億5000万円の資金調達を2020年3月10日に完了したと発表した(ニュースリリース)。
KOALA Techは,九州大学最先端有機光エレクトロニクス研究センターで世界に先駆けて実現された有機半導体レーザーダイオード(OSLD)技術の実用化を目的として設立された九大発ベンチャー。
シードラウンド(スタートアップ時の資金調達)において同社は,2019年度に新エネルギー・産業技術総合開発機構の研究開発型ベンチャー(NEDO-STS)に対する事業化支援を含めた1億円超を調達し,特に近赤外有機半導体レーザーのPOC(Proof Of Concept,概念実証)を実現するための研究開発に注力してきた。
今回の資金調達により,同社有機半導体レーザーの事業基盤をより強固とするためのチーム強化,および協業へ向けた潜在顧客との技術検討を進めていく。同社の有機半導体レーザー技術は,バイオメトリクス,センシング,ディスプレー,ヘルスケアの分野等,様々な分野への展開が可能となるものだという。
今回得られた資金を元に,青色から近赤外まで発光するさまざまな有機レーザー色素を使用した技術の開発と,低しきい値有機半導体レーザーの実現に意欲的に取り組んでいく。これによって新しいレーザーテクノロジーの市場開拓を加速させるための基盤を整備していくとしている。