米SEMIは,12月16日(米国時間),2019年(暦年)の半導体産業の前工程ファブ装置投資額の予測を発表した(ニュースリリース)。
今年の上半期は低調だったメモリー投資が下半期に急増したため,予測値を566億ドルに上方修正した。同社の最新データは,2018年から2019年にかけてファブ装置投資額の減少率はわずか7%であることを示しており,前回予測されていた18%減から大きく改善している。メモリー,特に3D NANDへの投資および先端ロジックとファウンドリへの投資増加が好転の要因とみている。
同社はまた,2020年の前工程ファブ装置投資額の予測も580億ドルに上方修正した。
ファブ装置の総投資額が2018年下半期に10%,2019年上半期に12%減少したことにより,ファブ投資額は世界的に減少したが,今年下半期の回復によって好転した。2019年上半期のメモリー分野のファブ装置投資額は38%減少して100億ドルを下回った。その内,3D NANDの投資額は2018年下半期から57%減少した。DRAMの投資額も2018年下半期に12%,今年の上半期にさらに12%減少した。
先端ロジックやファウンドリの投資額は,2019年下半期にTSMCとインテルがけん引し26%増加する一方,3D NANDの投資額は同時期に70%以上急増するとみている。DRAM投資は今年の上半期も減少傾向が続いていたが,7月以降は減少幅が縮小している。
ソニーがけん引し,イメージセンサーの投資額は2020年上半期に20%,下半期には90%以上増加し,16億ドルに達すると予想している。インフィニオンやSTマイクロエレクトロニクス,ボッシュが主導するパワーデバイスの投資額は,2020年上半期に40%以上,下半期にさらに29%増加し,17億ドル近くに達するとみている。