大日本印刷(DNP)は,カーナビゲーションシステムなどの車載用ディスプレーの外側の額縁(ベゼル)が無い,”ベゼルレス”タイプに最適で,かつ事故の衝突時に割れたガラスの飛散を防ぐ,「高機能ガラスカバー」を開発した(ニュースリリース)。
近年,カーナビゲーションシステムにおいては,ベゼルレスタイプのディスプレーが登場し,画面を最大限に活かしたデザイン性が評価され,特に高級車での採用が広がっており,最表面にタッチパネル用ガラスカバーが使われるケースが増えている。
そのため,事故の衝突などでガラスカバーが割れ,ケガをしないように,強化ガラスを採用する必要性が高まっているが,現時点では強化ガラスは高価であり,コスト負担が大きくなるといった課題がある。
こうした課題に対して,今回同社が開発した「高機能ガラスカバー」は,ガラスのエッジとコーナーまでをフィルムでカバーした構造で,事故時のガラスの飛散を防ぐとともに,強化ガラスよりも安価なソーダライムガラスを採用することで,大幅なコスト削減を実現した。
主な特長は以下の通り。
・事故の衝突時に,割れたガラスの飛散を防ぐ。
・強化ガラスより低価格なソーダライムガラスを採用することで,大幅にコストを削減。
・低い反射率と優れた耐擦傷性を両立させた同社の「反射防止フィルム」を使用。
・ベゼルレスタイプのディスプレーに対応可能。
・車載用途のほか,ラップトップPC等のディスプレーにも適用可能。
同社は,今回開発した「高機能ガラスカバー」を国内外の自動車部品メーカーに販売し,車載用カーナビゲーションシステムへの採用を図るとともに,次世代自動車におけるディスプレーの前面板への展開を目指すとしている。