フジクラは,「レーザー加工機用の優れたファラデー回転子の開発と実用化」において,同社開発グループの船木秋晴氏が物質・材料研究機構の島村清史氏,ガルシア・ビジョラ氏と共に,茨城県科学技術振興財団より「第29回 つくば奨励賞(実用化研究部門)」を受賞したことを発表した(ニュースリリース)。
同賞は,顕著な研究成果を収め,その研究成果が実用化される等,科学技術振興に寄与した研究者に授与されるもので,ノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈氏が委員長を務める。
受賞対象となったファラデー回転子は,TSLAG(Tb3Sc2-xLuxAl3O12)と呼ばれる新たな結晶を用いており,従来品と比べ,優れた光学特性を示し,レーザーの高出力化を可能にする特長がある。この結晶は同社と物質・材料研究機構が,基礎研究の開始からわずか5年という短期間で事業化し,パルスファイバーレーザー加工機に使用される光アイソレータに搭載されている。
同社は今後もレーザー用光学部品の研究開発および製品化を通じ,科学技術振興と社会の発展に貢献していくとしている。