AGCは,艾杰旭汽车玻璃(蘇州)有限公司(江蘇省蘇州工業園区)に,大型3D・複雑形状の車載ディスプレー用カバーガラス生産拠点を建設することを決定した(ニュースリリース)。
自動運転・電動化・コネクテッドといった自動車業界を取り巻く大きな変化により,今後,車のコックピットは革新的でダイナミックなデザインが採用され,デジタルラウンジ化していくと予想されている。このトレンドの中,車載ディスプレー用カバーガラスも大型化・複雑形状化・高機能化していくことが見込まれ,同時に大型化に伴う安全設計も求められる。
今回,同社では新拠点設置し,各種光学薄膜コーティングから装飾印刷,複雑曲面の一体成形に至るまで一貫生産ラインを備え,すでに受注が決定している複数の車種向けに,2022年に販売を開始する予定という。
同社は,2013年に世界で初めて車載ディスプレー用カバーガラスを素板から加工まで一貫生産する体制を整え販売を開始し,2017年からは,平面形状に加えて曲面形状のカバーガラスも生産・販売している。
新拠点設置によって,同社は既存の国内2拠点に加え,第3の生産拠点を保有することになる。さらに,国内の京浜工場内には,新デザイン・高機能に特化した開発センターを設置し,コックピットデザインの変化に柔軟に対応可能な体制を整えるとしている。