キヤノンは,生産現場の自動化を支援する画像処理ソフトウエア「Vision Edition-U」を2019年10月上旬より発売する。また,日本企業で初めて,デンマークの協働ロボット企業,URの認定製品プラットフォーム「UNIVERSAL ROBOTS+」(UR+)の認証を取得した(ニュースリリース)。
近年,人件費の高騰や人手不足などから生産現場の自動化に対するニーズが高まっている。同社は,ネットワークカメラや産業用カメラなどのイメージング製品および,画像処理ソフトウエア「Vision Edition」(2018年3月発売)などを活用した生産現場の「見える化」を推進している。
今回発売する製品は,UR製ロボット専用の画像処理ソフトウエア。同社製のネットワークカメラなどと組み合わせ,UR製の協働ロボットと連動することにより,ロボットの手元から作業場の周囲まで,用途に応じて撮影・画像処理を行なうことで,ロボットの「眼」の役割を担う。
例えば,ロボットによる部品のピック&プレイス作業では,画像処理により作業の抜け漏れを発見・防止したり,ロボットで部品を電子はかりに乗せたりする作業において,デジタルで表示される重量を画像処理で認識し,基準を満たしているか確認するなど,協働ロボットの作業に付加価値を与えるという。
協働ロボットは,人との協働作業を前提に設計されており,生産現場の規模や種類に応じて,容易かつ柔軟に活用できるのが特長。Vision Editionも,ネットワークカメラが持つ光学ズームやオートフォーカス,パン・チルトなどの機能を用いた柔軟な画像処理設定が可能で,特殊なプログラミングを必要とせず容易に導入できる。
同社はURの協働ロボットと,この製品を組み合わせることで,さまざまな生産現場の自動化に向けたソリューションを提供することが可能になるとしている。