三菱電機は,防犯機器や空調機器,人数カウントソリューション,スマートビルなどの幅広い分野において,人・物の識別や行動把握を高精度に実現するサーマルダイオード赤外線センサー「MelDIR(メルダー)」を2019年11月1日に発売する(ニュースリリース)。
赤外線センサーは,防犯機器・空調機器,人数カウントソリューション,スマートビルなど幅広い分野で使用されているが,近年,より高精度な人・物の識別や行動把握のニーズが高まっている。
今回開発した製品は,同社が設計・製造を担当した陸域観測技術衛星2号「だいち2号」に搭載したサーマルダイオード赤外線センサー技術の活用により,従来比10倍の高画素化(80×32画素)と,従来比5倍の高温度分解能化(100mK)による0.1℃単位での温度分析を実現。高画素化,高温度分解能化により,詳細な熱画像が取得でき,人か物かの識別や,人の歩く・走る・手を挙げるなどの行動把握が可能となる。
また,独自開発のチップスケールパッケージ技術(チップサイズと同程度のサイズのパッケージを実現する技術)により,これまで真空封止に必要だったセラミックパッケージを用いることなく,真空状態での動作を実現した。新パッケージ技術により,製品サイズを従来比約80%縮小し,小型化・省スペース化に貢献するという。