DMG森精機は,レーザー金属積層造形機「LASERTEC 12 SLM」の販売を2019年7月9日より開始する(ニュースリリース)。
この製品の金属積層造形技術(AM)は,パウダーベッド方式を採用。35μmの最小レーザースポット径により,格子構造のような複雑形状部品でも高精度に造形できる。また,1μm未満の位置決め精度を持つ一体型リニアスケールにより,高精度な金属積層を実現するという。最大積層容積は125×125×200mm。
メンテナンスでは,迅速に粉末材の交換が可能な新開発のパウダーモジュールシステム「rePLUG(リプラグ)」を搭載。機内アルゴンガスを再利用するためのフィルタを2つ搭載しており,片方のフィルタ交換が必要な場合でも,機械を停止せずに自動的に切り替えることができるため,長時間の連続運転を実現。簡単に交換可能なカートリッジ方式を採用しており,約2時間で材料交換が可能となる。
ソフトウェアではオプションとして,新しい材料による積層条件の検証や,積層工程の開発のために,パウダーモジュールシステム 「rePLUG RESEARCH」を選択可能。
制御装置では,ソフトウェア「OPTOMET(オプトメット)」を搭載。粉末に関する2種類の情報を入力するだけで,最適な積層パラメータを計算できる。タッチ式操作パネルの制御装置「CELOS」のアプリケーションにより,機械操作やプログラミングをサポートするという。
その他の主な仕様は,積層厚さ:20–100μm,レーザータイプ:ファイバレーザー,レーザー出力(仕様による):200-400W。
同社は,この製品を2019年7月9日~13日に開催する「伊賀イノベーションデー2019」で日本国内で初めて展示し,35μmの小さなレーザースポット径による医療部品ワークの緻密な積層造形のデモンストレーションを行なうとしている。