独Baslerは,新たなカメラシリーズ「ace2」を発表した(ニュースリリース)。
このカメラシリーズは「ace2 Basic」と「ace2 Pro」の2種類の製品ラインから構成されている。「ace2 Basic」は価格を抑えながら,一般的なビジョンシステムに求められる機能を搭載。低コストでスムーズな撮影が可能となる。初期の4モデルにはソニー製IMX392センサーが搭載されており,解像度2.3MP,最大フレームレート51fps(GigE対応モデル)または160fps(USB3.0対応モデル)に対応している。
「ace2 Pro」は「ace2 Basic」の全機能に加え,さまざまなカメラ内蔵型機能を搭載。人気のPGIだけでなく,コンプレッションビヨンド,ピクセルビヨンドといった特許申請中の新機能も使用できるなど,ビジョンシステムの性能向上に適しているという。
コンプレッションビヨンドは,カメラのFPGA上で画像データを直接圧縮し,画質に影響を与えることなく高速転送できる機能。利用可能な帯域幅が増加し,撮影対象にもよるが,GigEの場合で最大フレームレートが2~3倍上昇する。また,必要に応じて圧縮した画像データをそのままの解像度で保存することが可能なため,ストレージ容量も大幅に節約できる。システムハードウェアの種類にかかわらず,GigEの転送速度を最大2倍まで引き上げられるのも特徴。
ピクセルビヨンドは,同社が開発した補間アルゴリズムを利用してピクセルサイズを調整する機能。従来のビニング機能と同様に,センサーを細かく設定できるため,要件に応じて解像度を変更したり,データ容量を抑えられる。さらに,生産が終了したものを含め,さまざまなセンサーの性能を再現するモードも搭載されており,ビジョンシステムを再構築することなく,撮影条件を簡単にカスタマイズできる。
いずれの製品ラインも,最先端のCMOSセンサー,進化したデザインのハードウェア,高性能なファームウェアを採用し,画質が向上しているほか,同社の各種アクセサリーにも対応。また,インターフェースについては,GigEまたはUSB3.0から選択できるとしている。