横国大,光学結晶中の白色レーザー発生原理を解明

横浜国立大学は,光学結晶を用いて白色レーザー光を発生させ,その発生原理を光の精密計測の手法を用いて解明し,またこの白色レーザー光を用いて,レーザー振動数の精密計測を実証した(ニュースリリース)。

レーザーを用いた精密計測は,精密加工だけではなく,医療など生活に密着した分野まで応用可能。その応用を広げるために,レーザーの波長域を広げることが不可欠となる。

そこで,もともと赤外波長領域で発振する光コムの可視も含めた広帯域化が極めて重要な研究課題となっている。また,新たに発生したレーザー光が実際に精密計測に応用可能かに興味が持たれていた。

今回の実験では,赤外波長領域の光コムの光を導波路型の非線形光学結晶に入射させることにより,可視波長域の白色レーザー光を発生させた。白色レーザー光をプリズムで空間的に分解すると虹色になる。非線形光学結晶は周期分極反転ニオブ酸リチウムを用い,導波路型断面のサイズは約15μmとした。

今回研究グループは,この白色レーザー光を用いてほかのレーザーの振動数を精密計測できることを実証した。レーザー振動数の精密計測には,研究グループが保有している高精度のヨウ素安定化Nd:YAGレーザーを用いた。また,この測定結果を用いることで,白色レーザー光の発生は2次の非線形光学効果によるものであることを解明した。

研究グループは,白色レーザー光発生原理の解明により,可視光の発生効率の向上を図ることが可能となり,また,今回用いた精密計測による原理解明の手法はほかの非線形光学効果への応用も可能で,光学の基礎的な研究に役立つとする。さらに,実証したレーザー振動数の精密計測をより短い波長に応用することにより,半導体のピッチ長の測定精度の向上など,産業界への寄与も期待できるとしている。

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