日亜化学工業は,深紫外領域におけるピーク波長280nmのLED(型番:NCSU334A)の量産を2019年4月から開始した(ニュースリリース)。
同社ではこの製品が,従来の樹脂硬化等の用途に留まらず,小型化,長寿命などのLEDの特徴を生かし,水の浄水,空気の除菌等,新たなUV-LED市場を生みだす可能性があるとし,将来的には,環境的に問題のある水銀ランプの完全な置き換えに貢献することを期待している。
従来のUV-C LED(200-280nm)はUV-A LED(365-405nm)と比べて,結晶成長が難しく,寿命が短いという課題があった。同社は,UV-A LEDで長年培ってきた独自の結晶成長技術により,高出力で長寿命なUV-C LEDの開発に成功したという。
また,この製品は,Deep UV用に新たに開発した気密パッケージを採用しており,外部環境の影響を受けにくく,さまざまな過酷な環境でも使用できるとしている。