三菱電機は,ファイバー2次元レーザー加工機の新シリーズとして,世界初となるAI技術を搭載した「GX-Fシリーズ」3機種を4月10日に発売した(ニュースリリース)。
板金レーザー市場では,ファイバーレーザー加工機の高生産性・低ランニングコストが評価され,需要が急速に拡大している。また,近年の生産現場では人手不足に伴いレーザー加工機の長時間の連続自動運転へのニーズが高まっている。同社はこれらのニーズに対応する新シリーズとして,ファイバー2次元レーザー加工機「GX-Fシリーズ」を発売した。
この製品の特長は,自社製の新型ファイバーレーザー発振器とレーザー加工機の高い親和性により,加工機の加速度向上に対応した最適制御が可能となり,生産性が20%向上。IoTを活用した同社のリモートサービス「iQ Care Remote4U」により,発振器の遠隔からの稼働監視・予防保全が可能になり,発振器の5年長期保証を実現した。
また,同社のAI技術「Maisart®(マイサート)」を用いて,世界で初めてレーザー加工機の加工条件を自動調整する「AIアシスト」を搭載することにより,連続自動運転の加工安定性が向上した。
さらに,独自開発の流体コントロール技術「AGR-eco」により,レーザー加工の際に溶融した金属の除去に用いるアシストガスの使用量を従来比で最大90%削減。レーザー加工機のランニングコスト低減に貢献するという。なお,3機種のレーザー発振器出力は,「ML3015GX-F40」が4kW,「ML3015GX-F60」が6kW,「ML3015GX-F80」が8kWとなっている。