エドモンド,II-VIと赤外用オプティクスで協業

エドモンド・オプティクス・ジャパンは,ジンクセレン(ZnSe)製光学部品の短納期供給に向け,II-VIと協業することを発表した(ニュースリリース)。

エドモンドでは現在,ZnSe平凸レンズ,ZnSe非球面レンズ,CO2レーザー用ビームエキスパンダー,レンズストレスアナライザーを新製品としてラインナップしている。

「TECHSPEC® ZnSe平凸レンズ」は,エドモンドが設計し,II-VIが10.6µmにおいて<0.0005cm-1のバルク吸収率をもつプレミアグレードのセレン化亜鉛材料を用いて製造する。未コート,もしくは8-12µmまたは3-12µm用の広帯域反射防止膜付きをラインナップしている。10.6µmで<λ/20のイレギュラリティと<50Åの表面粗さにより,精密IRアプリケーションに最適という。

「TECHSPEC® ZnSe非球面レンズ」も,上記平凸レンズと同様にエドモンドが設計し,プレミアグレードのZnSeから製造されている。ZnSe平凸レンズと同じ表面仕様で8-12µm用のARコーティングをオプションで用意するが,この製品は最小の集光スポットサイズで,回折限界性能を実現するという。

「CO2レーザー用ビームエキスパンダー」は,10.6µmのハイパワーCO2レーザービームをコリメートし,エネルギー分布を改善するために,より高いグレードのZnSe光学素子から製造されている。このビームエキスパンダーは,最小のビーム偏差と,10.6µmで1面当たり<0.1%の吸収率を実現するARコーティングの採用により,99.4%の透過率が得られる。

「レンズストレスアナライザー」は,偏光板のクロスニコル構成を利用して機械的ストレスや熱的ストレス,またコンタミを特定する。この製品は,日本国内ではスマートフォン装着モデルを販売する。

エドモンドは,今回の協業によって,設計,試作,生産のプロジェクトサイクルを通じて,赤外(IR)アプリケーション用の光学部品の調達がこれまで以上に容易になったとしている。

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