富士経済は,新興国での需要やIoT/AI化された製品の需要が増加している家電製品の世界市場を調査し,その結果を「グローバル家電市場総調査2019」にまとめた(ニュースリリース)。
これによると,ロボット掃除機の2018年の市場は,1230万台(前年比25.9%増)となった。世界最大の生産地である中国では,大手ロボット掃除機メーカーが好調。また,安価だが高い品質で生産できるメーカーも増加していることから生産量は伸びている。
日本は,ロボット掃除機の普及率はいまだ低い状況であるが,iRobot Japanが新商品「ルンバe5」の発売開始に合わせて,東京メトロでの床面装飾とユーザーの生の声による車内広告を展開するなど,「一家に1台」をスローガンに積極的な販売促進に取り組んでいることから伸びが期待されるという。
美顔器の2018年の市場は,4137万台(前年比7.6%)となった。美顔器は年々,身近な製品として認知度が高まっており需要が増加している。
現状は中国での生産が最も多いが,美容に直結する要素が多いことから安価な製品よりも高品質な製品へ需要が集中しており,メイドインジャパンのブランド力が付加価値となっている。そのため,今後は日本での生産が増えていくとみる。
また,製品のIoT化が進んでおり利用者のニーズを踏まえたうえで,各種機能のIoT化により需要を獲得するとみられ,市場の拡大が期待できるとしている。