商工中金,開発資金10億円をピクシーダストに融資

商工中金は,ピクシーダストテクノロジーズ(ピクシーダスト)に,超音波や光の波動制御装置の開発及び事業化に必要な資金として,総額10億円の期限一括償還型の融資契約を締結し, 初回利用分として2億5千万円を融資した(ニュースリリース)。

商工中金は,事業性の判断が難しく,収益化に時間を要する分野に取り組む創業間もない中小企業を,関係機関と連携しながら,積極的にサポートしている。

今回の融資契約(計画達成条件に基づく分割実行型タームローン)は,融資期間中,事業計画の進捗や収支状況などの報告をコベナンツ(特約条項)として義務付け,事業者の経営状況をサポートしつつ,必要資金を融資し,最終期限に一括償還する計画。

ピクシーダストは,2017年5月に設立した超音波や光の制御技術を研究開発するベンチャー企業で,経済産業省が推進する「J-Startup企業」に認定されている。筑波大学准教授の落合陽一氏らが代表を務め,筑波大学との共同研究により多くの知的財産を保有するスキームを構築し,波動工学の世界最先端技術を武器に,大手企業と連携して事業化を進めている。

ピクシーダストが開発した超音波集束スピーカーは,人の耳元など空間の任意の位置に音源を「配置」する技術を利用し,パーソナルな対応を可能にしている。例えば,商業施設でのアナウンスシステムなど,特定の空間内で特定の人に音を届ける技術により,個人性や秘匿性が重要とされるさまざまな分野での活用が見込まれている。

商工中金は,これらのピクシーダストの取り組みが,従来,成しえなかった社会的課題を解決し,人々の暮らしの改善や新たな需要創出に貢献するものと高く評価し,関係機関と連携しつつ,事業性評価に基づく融資契約を締結したとしている。

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