リンクスは,口径食を補正する「ビネッティング補正」機能を新たに搭載した独Baslerの産業用カメラを,2019年2月より発売した(ニュースリリース)。
今回,「Basler ace U」「Basler ace L」に,ビネッティング補正機能と呼ばれる新しいFPGA技術を搭載した。
口径食とは,センサーサイズの大きなカメラに対して,レンズのイメージサークルが小さい時に発生する現象。この現象が発生すると画像の周囲が暗くぼやけてしまうため,細かい検査が困難になる。多くの場合,対応イメージサークルの大きい大型レンズに取り替えることで,口径食は解決できるが,コストが増大してしまう。
Basler独自のビネッティング補正機能はこのような不具合を補正し,レンズの交換にかかるコストを削減することが可能になるとする。この機能では,カメラのキャリブレーションを1回実施するだけで,撮影時にカメラ内に保存した補正値を自動的に適用し,フレームレートや画質への影響を抑えることができる。
これにより,1.1インチのソニー製「IMX304センサー」や「IMX253センサー」と1インチレンズを組み合わせた場合でも,口径食の発生を防ぐことができるため,イメージサークルの大きいレンズに取り替える必要がなくなる。この機能は,「ace U」,「ace L」の一部のGigE対応モデルとUSB 3.0対応モデルで使用することができる。