福岡工大ら,内視鏡外科手術を補助するAIを開発

福岡工業大学は,大分大学,オリンパスと共同で人工知能を用いた内視鏡外科手術を補助するソフトウェアの開発し,平成30年12月大分大学病院での腹腔鏡下胆嚢摘出術において,開発ソフトを用いたランドマークの術中表示システムの検証実験に成功した(ニュースリリース)。

福岡工業大学は,この研究において人工知能ソフトウェアの開発を担当。内視鏡外科手術が最も普及している胆嚢摘出手術で開発を進めており,安全に手術を進めるためのいくつかの目印(ランドマーク)を手術映像上にリアルタイムで表示する技術の開発を行なっている。

内視鏡外科手術は,入院期間も短いため,患者にとっては社会復帰が早いなどの長所がある。術式の対象も手術機器の発展に伴って体の各部位に広がるなど,実施件数は年々増加している。一方で,体表を大きく切り開く一般的な手術に比べて技術的に難しく,間違って切除してしまうなどの執刀医の判断ミスに因んだ事例も起きている。

このシステムは,大分大や日本内視鏡外科学会が保有する約100症例の手術動画から生成した数万枚の手術画像をAIに学習させることで,熟練医が経験から覚えた「暗黙の知」をコンピュータが解析し,手術を安全に進めるためのランドマークを手術映像上に表示するもの。

研究グループは,このシステムが提示する情報を見ながら手術を行なうことで,手術の安全性を高めることが期待されるとしている。

キーワード:

関連記事

  • 核融合・光電融合・量子・宇宙、次世代成長市場の技術が集結 Photonics Innovation 2026開催

    次世代エネルギーとして期待される核融合、AIインフラの進化を支える光電融合、実用化に向けた開発が進む量子コンピューター、そして民間企業の参入が相次ぐ宇宙ビジネス。いずれも将来の成長市場として投資家の関心を集める分野であり…

    2026.10.28
  • 左 従来の光トランシーバー搭載スイッチ図 右 CPO技術搭載スイッチ 

    KDDIとBroadcom、CPO技術の共同検証を開始 AIデータセンターの省電力化へ

    KDDIは米Broadcomと、AIの社会実装に向けてネットワークインフラ技術に関する提携を締結し、両社は光通信部品を半導体チップの近くに配置する「CPO(Co-Packaged Optics)」技術の共同検証を開始した…

    2026.10.26
  • 「エッジAI半導体を実現する3Dヘテロ集積技術」プロジェクトの対象技術と課題

    東北大、半導体3D集積の産学連携組織「T-CHIPS」発足 光チップの異種集積も視野

    東北大学は、半導体先端パッケージングと異種チップ集積技術の研究開発を推進するコンソーシアム「T-CHIPS」が発足したと発表した(ニュースリリース)。プロセッサーやメモリ、シリコンフォトニクスチップなど、異なる機能を持つ…

    2026.10.21
  • 光ファイバセンシングを活用した漏水位置特定システム

    NTT、光ファイバセンシングとAIで水道管の漏水位置を15分で特定

    NTTは、福岡市管工事協同組合と共同で、光ファイバセンシングとAIを組み合わせた水道管の漏水位置特定技術の実証に成功した。地下に埋設された給水管から生じる微弱な振動を光ファイバで検出し、AIで解析することで、水平誤差75…

    2026.10.21
  • 東大が挑むAI×先端レーザー加工 Photonics Innovation 2026 プレイベントを開催

    オプトロニクス社は、11月10日(火)~12日(木)にパシフィコ横浜で光技術展示会「Photonics Innovation 2026/パワーレーザーPlus 2026」を開催する。そのプレイベントとして、東京大学 物性…

    2026.10.09

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア