新日本無線は,回転方向や位置検出に最適なデジタル2相出力タイプの反射型回転・位置検出用センサー「NJL5820R」の量産を開始した(ニュースリリース)。参考価格は150円。
近年,小型モーターやリニアアクチュエーターの高精度化や,操作ダイアルでも回転検出の要求が増えてきているなど,回転位置検出センサーの需要が増えている。
今回,量産を開始した新製品の特長は以下の4つ。1つ目は推奨反射板(ストライプミラー)と組み合わせにより,90度位相がずれたデジタルの2相信号が得られ,簡単に回転(移動)方向や位置検出が可能。2相信号の立ち上がり/立下りを検出することで,反射板パターン周期の1/4の分解能が得られ,ストライプミラーの物理的精度より高精度に測定できる。
2つ目は高感度・低消費電流の受光ICと高出力赤外LEDを組み合わせることで,バッテリー機器でも使用可能な低消費電流を実現した。市場製品の1/5程度の駆動電流にて動作させることが可能とする。
3つ目は直線方向や回転方向などの位置検出において,センサーとストライプミラー間の距離を一定にすることが困難なため,センサーとストライプミラー間の距離が変動しても検出できるように反射板からの反射光を受光素子で検出し,発生した光電流を次段のコンパレーターの基準電圧とした。距離変動に強い特性を実現するとともに,Dutyや位相差の変動がほとんどない。
4つ目は光学式センサーのため,モーターから出る磁界の影響を受けない。搭載位置を気にすることがなくセンサーを設置でき,また設計時の磁場解析も不要となっている。