凸版印刷は,ディスプレーと化粧シートを組み合わせ,住空間において家族や地域の情報を受信・表示できる壁材「インフォウォールTM」を開発した(ニュースリリース)。
同製品は「トッパンIoT建材」シリーズの新製品。2019年夏より販売を開始する。想定価格は約100万円~。
近年は核家族化や夫婦の共働きにより家族団らんの時間が減少しているとともに,個人がスマートフォンなどの情報端末を所有することにより,夫婦間や家族間のコミュニケーション不足が問題となっている。また,価値観の多様化で生活スタイルが変わり,家に求められる機能も多様化している。
同製品は,ネットワーク経由でクラウドサーバから取得した家族のスケジュール・メッセージや,天気などの地域情報を表示することができるため,住空間における家族のデジタル伝言板などとして活用でき,家族間のコミュニケーションを促進する。また生活者の目に留まる場所にあっても,情報を表示していない間は通常の壁として生活に馴染むため,空間デザインを損なわないという。
また,2018年12月下旬より,同社が提供している夫婦コミュニケーションアプリ「ふたりの®」と同製品を組み合わせ,夫婦それぞれで登録した予定などの情報を壁面に表示し,夫婦間のコミュニケーションを支援する実証実験を実施する予定。同社は同製品を,不動産事業者や住宅メーカー,商業施設などに向け拡販,同製品を含むIoT建材事業全体で,2025年までに約100億円の売上を目指すとしている。
同社は1956年より建装材印刷事業を開始。建装材に各種センサーなどIoT機器を組み合わせることで,居住者の見守りなどの社会課題解決に貢献するまったく新しい建装材を提供する「トッパンIoT建材TM」事業を展開している。