オムロンソーシアルソリューションズ(OSS)は,2018年12月より,都営地下鉄大江戸線大門駅にて警備ロボットの実証実験を開始する(ニュースリリース)。
この実験は,ロボットによる駅業務のオートメーション化に向けた第1弾として,東京都が実施する「都営地下鉄施設内における案内・警備ロボット実証実験」に参画したもの。
近年,少子化に伴い労働力人口が減少する中,鉄道業界においても人手不足の課題が顕在化している。一方で駅の利用客のニーズは多様化しており,より安心・安全・快適で利用しやすい駅の提供が求められている。
今回の実証実験では,警備ロボットが大門駅の施設内を自律的に走行し,巡回しながら内蔵したカメラの映像を施設内のモニターに表示し施設内の状態を遠隔監視する。また,巡回中,ロボットに搭載した大画面のモニターを用いて駅の利用客への案内などを行なう。
また今回の実証実験では,多くの人が行き交う駅環境におけるロボット活用の実用性の検証を行なうとともに,利用客へのアンケート調査を通じて,駅や商業施設など,社会の様々な場面におけるロボット活用の課題を検証するという。
同社は,駅業務の省力化を進めながら多様な利用客のニーズに応えることができる「未来の駅」の実現を目指しており,今回実証実験を行なう警備ロボットを皮切りに,様々な駅業務のオートメーション化を図っていくとする。
同社は,1967年に世界初の無人駅システムを実現して以来,鉄道業界において自動改札機,券売機,精算機などの駅務機器システムや遠隔監視サービス,安全システムなど駅運営に携わるシステムを提供し,運用サポートを行なっている。