SCREENホールディングスは,彦根事業所の敷地内で2018年5月から進めていたディスプレー製造装置および成膜装置の新たな生産拠点「CS-2(シーエスツー)」が竣工したと発表した(ニュースリリース)。
近年,ディスプレー業界では,中国を中心に大型液晶テレビ,スマートフォンなどの販売が好調に推移している。また,高画質なフレキシブルディスプレーは,高性能化,薄型化が要求されるウエアラブル端末や電子ペーパー,車載用ディスプレーなどへの活用に期待が寄せられている。
さらに,電気自動車を中心とするエコカー市場は一層伸展すると見込まれており,リチウムイオン電池をはじめとする2次電池の需要は,今後も拡大することが期待される。
同社は,このような業界の動向を背景に,中長期的な事業の継続と成長を目指し,新たな生産拠点として「CS-2」を建設。大型化の進むディスプレー製造装置に対応できるほか,より微細化が求められる有機ELディスプレーをはじめとするフレキシブルディスプレー製造装置の生産に対応できる清浄度の施設となっているという。
また,2次電池用塗工装置や,グループ会社のSCREENラミナテックが手掛けるディスプレー後工程装置の製造にも柔軟に対応。本年3月に設立した中国・常熟の合弁会社SCREEN FT Changshu Co., Ltd.と併せ,豊富な生産ラインアップの増産により,タイムリーな装置供給を実現するとしている。
同社は,今回の新生産拠点の建設により,ディスプレー製造装置のさらなるシェア拡大を目指すとともに,ディスプレー製造装置および成膜装置事業における収益性向上と競争力強化を図っていきたい考え。