SCREENホールディングスは,深層学習(ディープラーニング)によって細胞特徴量の差異を判定する細胞画像解析ソフトウエアを開発。細胞形態解析イメージングシステム「Cell3iMager duos」に搭載し,2018年11月から販売する(ニュースリリース)。
近年,医療・創薬技術は,研究機器や医療機器の進歩に伴って著しい発展を遂げており,さらに今後は,iPS細胞やES細胞などを活用した,創薬研究・再生医療の普及が期待されている。
しかし,それらの実現には各種細胞の開発やその後の大量培養が不可欠となるため,細胞にダメージを与えることのない非侵襲での品質管理において,より正確で高精度な細胞画像認識を実現することが課題の一つとなっている。
このような現状を受け同社は,深層学習(ディープラーニング)技術を使用した細胞画像解析ソフトウエアを開発。幹細胞やオルガノイドの研究分野で納入実績のある細胞形態解析イメージングシステム「Cell3iMager duos」に搭載し,iPS細胞やヒト幹細胞から培養された分化細胞の正確な認識を実現したという。
このシステムの画像入力部は,細胞培養プレート全面の画像データを高速かつクリアに取得できるため,撮像範囲と時間のロスを大幅に削減。大規模な画像データとディープラーニング技術による解析を基にした,再現性の高い細胞評価,品質管理が可能となる。
このように,新たなソフトウエアの搭載によって,培養条件の最適化,非侵襲での形態特徴量の定量や分化細胞の良否分析など,さまざまな解析を実現するとしている。
同社は,今回のディープラーニング細胞解析ソフトウエアの開発により,需要の拡大が見込まれる細胞イメージング分野におけるビジネス拡大を図る。