生産用設備・検査の装置メーカーの元利盛精密機械は今回,携帯電話のカメラモジュールの組み立て,アライメントを行なう装置を展示した。
展示した装置は1台で組み立てをすべて行なうタイプと,1台ずつが別の作業を行なうことで多量生産のラインに組込めるタイプの2種類。これまで多人数による流れ作業で行なわれていたカメラモジュールの組立て工程をに関わる人員をお幅に削減することができる。
前者のタイプは1500台以上の実績があり,台湾と中国の携帯用カメラモジュールメーカーで多く採用されているという。顧客がアルゴリズムを作成することで様々なカメラの製造に対応し,蓄積されたノウハウにより,組立て製品の仕様が変更された場合でもその日のうちに対応することができる。
ただ,携帯電話市場にかつての勢いも無いことから,今後の主戦場は自動車向け小型カメラや監視カメラ,そして次世代携帯電話などに搭載されるであろう,パネルの下に収容される指紋認証装置など向けに販売していくことを想定しているという。
特にカメラを用いた顔認識は,キャッシュレレスでの支払いにも使われることから,期待できる分野だとしている。また,自動車はサプライチェーンの問題があるとしつつも,その採用を目指して,現在アメリカの自動車メーカーと話を進めているという。