2022年,半導体材料市場は335.6億ドルに

富士経済は半導体材料市場を調査し,その結果を「2018年 半導体材料市場の現状と将来展望」にまとめた(ニュースリリース)。

それによると,半導体は近年,世界経済の成長により電子機器で需要が旺盛で,その市場は2018年以降も拡大が予想される。それに伴い半導体材料の市場も拡大が期待されるという。これまで半導体の主要生産国・地域といえば韓国,台湾であったが,ここ数年,輸入に頼っていた中国が半導体の国産化を進めており,生産国・地域構成が変化しつつある。

中国半導体メーカーはシリコンウエハーの確保や歩留まり,半導体の販売先,米中貿易摩擦など,いまだ多くの課題を抱えているが,半導体材料メーカーにとっては中国生産の拡大が大きなビジネスチャンスとなっているという。

技術的にはロジックの微細化,NANDの多層化が焦点となっている。開発が進められてきたEUVリソグラフィ技術を採用した半導体が2018年後半ころから量産化され,レジスト以外にも構造変化に伴い新規材料が採用される可能性が高まっている。また,NANDは2D微細化から3D多層化へとシフトした際に新規材料が多数採用されたが,今後の3D多層化に伴い新たな材料が採用される可能性もあるとする。

2017年の市場は267.6億ドルとなり,2018年には284.4億ドルを見込む。メモリを中心に半導体の需要が増加しており,半導体材料の需要も拡大している。特に,半導体の微細化と多層化に伴い,露光やエッチングやCMPなどで用いられる半導体材料の需要が急増しているという。

2022年の市場は335.6億ドルを予測。AIやIoT,車載での半導体の需要増加とともに微細化と多層化が進み,半導体材料の需要も拡大していく。また,中国における半導体工場の新増設による,半導体材料の需要増加が期待されるとした。

注目市場として,半導体分野におけるシリコンウエハを対象とした。2016年後半からデータセンター用途や,スマートフォンの高機能化に伴うメモリ需要の増加に加え,省エネ用のパワー半導体の伸長により,市場は大幅に拡大しているとする。

NANDとDRAMのニーズが拡大しており,現在ニーズが最も多い300㎜ウエハの需給が特にタイトになっている。メーカーは随時生産能力を増強していくとみるが,日系大手メーカーは依然大規模な設備投資には慎重だという。300㎜ウエハの需給がタイトになったことにより,2017年後半から200㎜ウエハの需給も逼迫感が出てきている。

IoTの普及で必要とされるコネクテッドデバイスが急増することにより,当面は需要増加が続くと予想する。中国での半導体工場の新増設も需要増加要因となるという。他にも,半導体成膜工程に用いられているシリコンプリカーサとしてトリスジメチルアミノシラン(3DMAS)や,SiO膜やSiN膜をエッチングする際に用いられるCF系ガスやCHF系ガス,半導体前工程のCMPプロセスで用いられている研磨液(CMPスラリー)の市場についても,拡大していくとして報告書では注目している。

キーワード:

関連記事

  • 【解説】AIで「シリコンサイクル」は変わるのか

    半導体市場はこれまで、需要増を受けた増産が供給過剰を招き、価格下落や設備投資の抑制につながる「シリコンサイクル」を繰り返してきた。ところが生成AIの急速な普及によって、この波の形が変わる可能性が出てきた(関連記事)。 A…

    2026.08.12
  • ニコン、新型アライメントステーションを発表 半導体露光工程を高度化

    ニコンは、半導体製造の露光プロセスにおいて高い精度と生産性を実現する新型アライメントステーション「Litho Booster 1000」を2027年1月に発売する(ニュースリリース)。同製品は、従来機種と比較して計測精度…

    2026.07.30
  • 半導体市場1兆ドル到達は4年前倒し SEAJが製造装置需要を上方修正

    日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、2026年度から2028年度までの半導体・FPD製造装置の需要予測を発表した(ニュースリリース)。半導体製造装置の日本製装置販売高は、AIサーバー向け先端ロジックへの旺盛な投資や、広…

    2026.07.06
  • ギガフォトン,九州事務所にトレーニング用レーザー導入 半導体リソグラフィ用光源のサポート体制を強化

    ギガフォトンは、2026年6月に九州事務所内へトレーニング用レーザーを導入し、顧客サポート体制を強化すると発表した(ニュースリリース)。 近年、AI需要の拡大を背景に半導体産業の成長が続いており、今後も半導体関連投資の増…

    2026.05.29
  • 【解説】北海道発の光電融合パッケージ技術、半導体競争力強化の鍵となるか

    技術研究組合 最先端半導体技術センター(LSTC)が進める光電融合型パッケージ技術の研究開発は、日本の半導体戦略において重要な転換点を示している。ポスト5G時代におけるデータ通信量の爆発的増大と電力消費の課題に対し、電気…

    2026.05.05

新着ニュース

人気記事

編集部おすすめ

  • オプトキャリア