JAXAらが開発する乱気流検知装置,標準化に一歩

宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱電機は,両者が米国の航空機用電子装備品標準文書を作成しているRTCA(航空無線技術委員会)へ行なってきた,航空機搭載型晴天乱気流検知装置に関する技術標準作成に向けた調査・検討プロセスに関する働きかけが開始されることになったと発表した(ニュースリリース)。

この装置はドップラーライダーにより,航空機の針路上にある乱気流などの乱流を検知するもの。晴天乱気流による事故低減を目標とした「乱気流事故防止技術の実証(SafeAvio)」プロジェクトにおいて,晴天乱気流検知・情報提供システムの研究開発を行ない,2016年度までにシステムの機能・性能について飛行実証を行なった。

2018年には米国ボーイング社のエコデモンストレーター・プログラムにおいて,晴天乱気流検知システムを製作した三菱電機と連携し同システムを大型機に搭載した飛行試験を実施しし,ボーイング社から,航空機アビオニクスとしての乱気流検知装置と情報提供装置の実用化に向けた評価を得られたほか,航空機への搭載,搭載後の調整および運用に関する技術課題などの知見が得られた。

今後,三菱電機とJAXAは,同装置の将来の実用化・製品化に向けて,RTCAの特別委員会による技術標準案作成のための調査・検討に参画する予定だとしている。

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