米コーニングインコーポレイティッドは6月4日,既に発表した米3Mの通信市場部門 (CMD) の実質的な全事業の買収を概ね完了したと発表した(ニュースリリース)。残る通信システム統合サービス事業の買収完了時期については,最終的な合意条件や法令審査にもよるが,2018年後半と予想している。
今回の買収により,欧州・中東・アジアといった成長の期待される地域,中央アメリカとラテンアメリカの地域,屋内ネットワークの市場分野に対して,同社オプティカルコミュニケーションはアクセスを拡げることが可能となる。また,既存の顧客に対してもCMDの高帯域通信の製品ポートフォリオの追加により,より幅広いオプティカルソリューションを提供できるようになるとしている。
同社は,2019年以降,同事業が通年売上高約4億米ドル,および一株利益(EPS)0.07~0.09米ドルの寄与をしていくと予想する。また,今回の買収により,2018年売上高は2億米ドルの増加を見込むが,統合に伴う一時的な費用によりEPSへの寄与は見込まれないとしている。
今回の買収は,約10億~30億米ドルを事業買収に投資することを掲げた「コーニングの戦略と資本配分の枠組み」に沿ったもの。また,オプティカルコミュニケーション部門の「2020年までに収益50億米ドルまで成長する」という目標にも貢献するものだとしている。