広島大学と中国科学院国家天文台,紫金山天文台は共同で,国家天文台阿里観測所(チベット自治区阿里地区,標高5100m)の観測適地に口径50cm望遠鏡を建設した(ニュースリリース)。
これは平成25年(2013年)より進められてきたHinOTORI(HIroshima uNiversity Operated Tibet Optical Robotic Imager)プロジェクトによるもの。
2017年9月下旬から10月上旬に掛けてドーム施設の建設を行ない,10月6日には望遠鏡本体の設置工事が完了して,試験駆動に成功した。今後,整備を進めて,来年秋には観測を開始する。重力波天体やニュートリノ天体,超新星等のネットワーク型連携観測において,中央アジア地域における重要な基地として活躍する予定。
なお,この観測所は,設置場所の標高が高いため研究者は常駐せず,同学の研究室からリモートで操作,観測を行なう。
これは,科研費 新学術領域研究「重力波天体の多様な観測による宇宙物理学の新展開」A02「天体重力波の光学赤外線対応現象の探索」(2012-16年度)を主な財源として,重力波天体の追跡観測を行なうことを目的として設置されたもの。