浜ホトと日亜,協業体制を構築

浜松ホトニクスと日亜化学工業は,両社の光技術をはじめとした独自技術を活かした広範囲な協業体制を築くことで基本合意したと発表した(ニュースリリース)。

浜ホトは光電子増倍管やフォトダイオードなど,高性能な光センサーを中心とする光関連技術において国内外で評価が高く,その製品は産業用途から物理学の学術研究にいたるまで幅広く使用されている。

一方,日亜はLEDやLD,蛍光体,電池材料などの技術を有しており,世界で初めて青色LEDや青紫色LD の量産技術を確立し,光半導体分野で世界をリードしてきた。

両社が得意とする光技術は,エネルギー,自動車,通信,医療など,さまざまな産業分野において必要不可欠なもので,センシングなどの用途で,今後ますますその重要性が高まるものと期待されている。

このため,両社は互いに保有する先進的技術及び知的財産権を尊重しつつ,業務提携により広範囲な協業を積極的に進めることで,両社のビジネスを強化することが重要との認識で一致し,今回の合意に至った。

今回の提携により,両社の技術力を有機的に融合させ,相互に活用することで,優れた光技術関連の製品を早期に市場へ提供することが可能となることが期待されるとしている。

具体的には,第一歩として,半導体ウエハの加工技術の一つであるステルスダイシング(SD)において協業を行なう。

SDエンジン(SDの基幹製品)を製造・販売している浜ホトは,日亜が保有するSDに関する特許の供与を受け,その特許により,さらに広範なSDの特許ポートフォリオを形成することで次世代のSD技術の開発を進め,SDビジネスのより一層の強化を目指す。また,日亜は浜ホト製のSDエンジンのLED製造工程での採用範囲拡大に向けた評価を開始する。

両社は今後,協業によりそれぞれの先進的技術を融合することで,各々のビジネス強化とブランド力の向上を図るとともに,世界を変えるような技術を生み出したいとしている。

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