DNP,発色を高めたレーザー印字包材を開発

大日本印刷(DNP)は,従来品よりも少ないレーザー照射でも文字がはっきりと表示でき,レトルト(加熱)殺菌処理も可能なフィルム包材「DNPレーザー型消えない印字包材」を開発した(ニュースリリース)。

DNPは2015年5月に,食品の賞味期限などを表示するレーザー印字の視認性を高めた安価な包装材開発し,すでにいくつかの加工食品に採用されている。独自開発したインキを使用したこの製品は,レーザーを照射することによってフィルムの内面に塗布した特殊インキが白から黒に変色する。

今回,白インキと発色インキの配合を工夫するなどの改良を進め,レーザー照射量を従来の約半分にしても文字をはっきりと表示でき,視認性を格段に向上させることに成功した。レーザー照射量を減らすことで,包材ダメージの軽減も可能となった。

フィルムとフィルムの間に塗布したインキが発色する印字方式のため,物との接触や油の付着などによって賞味期限や製品情報等が消えることを防ぐ。また,情報の改ざんや製品の偽造防止にも効果を発揮する。

従来よりも太い線幅の文字が表示できるようになり,視認性が向上したほか,レーザー照射量が少なくて済むため,包材ダメージが軽減できる。また,インキのコストダウンにより包装材1部あたりのコストを低減することが可能。例えば,15万袋を製造する場合,1袋あたりのレーザー印字の単価を従来の1/5以下に低減することができる。

インクジェット方式や熱転写方式の印字カスや炭酸ガスレーザーによって発生する煙などが抑えられ,クリーンな環境で製造できる。また,インクジェット方式や熱転写方式と比べて,インクやリボンなどの部材が不要となるため,印字加工コストをトータルで抑えることが可能。熱水式121℃で30分間のレトルト(過熱)殺菌処理でも,印字濃度が低下することはなく,良好な視認性を維持するという。

同社は,食品や医療・医薬,日用品のパッケージ向けにこの製品を販売し,2020年度に10億円の売上を目指す。

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