シャープは5月19日,次世代のディスプレー技術であるμ(マイクロ)LEDディスプレーの開発に関する事業化に向けて,同社が保有する関連特許を同じく同ディスプレーの開発を行う米国のeLux Inc.に対して保有する関連特許を現物出資すると発表した(ニュースリリース)。
同社は,昨年8月に発足した新経営体制の下,早期黒字化に向けた構造改革を断行してきた。今後,さらに長期的な視点に立って競争力を強化し,成長軌道への転換を図るべく「新規事業の加速」による事業拡大に向け様々な取り組みを進めている。
このうような中,同社はかねてより次世代ディスプレー技術の一つとされるμLEDディスプレーの製造技術の開発・製品化を進めてきており,早期の事業化には他の企業との協働により開発・製品化を進めることが最善と判断した。
この出資により,同社は,eLux社がCyberNet Venture Capital Corporation,台湾Advanced Optoelectronic Technology Inc.及び台湾Innolux Corporation(いずれも鴻海精密工業と資本関係有)と共同で推進を図っているμLEDディスプレーの合弁事業に参画することを主旨とする業務提携契約を締結する。
この出資により,シャープに発行される株式は700,000株(発行価額7百万USD)。出資比率は,CyberNet社が45.45%,シャープが31.82%,Innolux社が13.64%,AOT社が9.09%となる。今後はこの業務提携を通じ,μLEDディスプレーの事業化に取り組むとしている。