キヤノンオプトロンは,照射する光の波長によって色が変わる新たな蛍光材料「FLUOBRIGHT+」(フローブライトプラス)の開発に成功し,5月上旬より発売を開始する(ニュースリリース)。また,この製品を光技術総合展示会「OPIE’17」の「レンズ設計製造展」にて展示する(ブースNo.K-21)。
今回新たに開発した蛍光材料は,CaF2(蛍石)を主原料とする変色蛍光材料。単一材料ながらUV光の365nm前後と255nm前後の異なる波長の光を照射すると,それぞれ異なる色に強く発光するという特徴を有している。
さらに,無機材料であることから有機系の蛍光材料のように長時間のUV光照射による発光強度の低下や彩度の変化が少ないため,従来では使用困難だったさまざまなシーンにおける使用が可能。
蛍石は天然に存在する鉱物のため,環境への負荷が少なく,取り扱いも安全。今回開発した蛍光材料は固体の結晶であることから,プロセスや用途に合わせてブロック状に加工したり,粉末状にして材料に混ぜ込むことができる。
さらに,透明性が高いことから,模造品防止効果を付加した装飾品として,またUV光照射装置の照射範囲や照射波長の確認用途としてなど,さまざまな製品への活用を見込んでいる。