阪大,センサーサイズ限界を超える波長分解法を開発

大阪大学の研究グループは,センサーサイズ限界を超えた波長分解能を実現可能な,マルチチャンネル分光器における新規超波長分解能法の実証に世界で初めて成功した(ニュースリリース)。

マルチチャンネル分光器は,コンパクトかつリアルタイムに計測が可能な分光技術であるため,ライフサイエンス分野から天文学の分野に至る広い分野で盛んに活用されている。

これまで,センサーの製造技術や感度の制限から,イメージセンサーのセンサーサイズのダウンサイジングには限界があり(特に赤外領域で数十ミクロン程度),マルチチャンネル分光器のセンサーサイズ以下の波長の違いを識別することは困難であったため,波長分解能の向上を制限していた。

今回,研究グループは,ノギスに用いられる副尺と同じ考え方で時間領域の計測技術に用いられている等価サンプリング技術を空間領域に導入した。これにより,マルチチャンネル分光器のセンサーサイズ限界をハードウェア的な制限を克服し,波長分解能を10倍以上向上する新規超波長分解能法を市販の分光器において実証し,世界で初めてセンサーサイズ限界を超えた超波長分解に成功した。

この成果によって,非常に安価であるマルチチャンネル分光器を用いても,リアルタイム計測性だけでなく,10倍以上の分解能を持つマルチチャンネル分光器を利用することができることになる。また,高性能なマルチチャンネル分光器を駆使することで,世界最高性能の波長分解能を実現することも可能となるとしている。

その他関連ニュース

  • 大興製作所,SPOT光源の波長ラインナップを強化 2024年06月03日
  • エドモンド,コンパクトスペクトロメーターを発売 2024年05月27日
  • ニレコ,赤外分光アナライザ向けオートサンプラ発売 2024年03月29日
  • 東工大ら,原始細胞の進化に分光学的手法等で迫る 2023年12月22日
  • 東大,色と形が異なるGHz繰り返し光パルスを生成 2023年12月19日
  • 浜ホト,UVに高感度の小型・低価格の分光器を開発 2023年11月01日
  • 理研,国宝油滴天目茶碗の光彩を回折格子により説明 2023年10月12日
  • NTTら,ハイパースペクトル画像で環世界を表現 2023年09月29日