日立化成,半導体向けオープン・ラボの規模を拡大

著者: sugi

日立化成は,顧客,装置メーカー,材料メーカーと連携し,半導体実装材料・プロセスのオープンイノベーションを促進するオープン・ラボ(茨城県つくば市)の機能を強化すべく,神奈川県川崎市(新川崎)に移転する(ニュースリリース)。

同社は,他の化学メーカーに先駆け,1994年にオープン・ラボの前身となる「実装センタ」を設立し,実装材料の評価・解析を自社で行なうことによる実装材料の開発促進と,顧客へのタイムリーな提供を行なってきた。2014年には直径300mmウエハーに対応可能な実装・評価装置を拡充し,オープン・ラボとして運営を開始することで,顧客,装置メーカー,材料メーカーとの協創を進め,先端パッケージの早期実現に向けた最適な実装材料・プロセスを構築してきた。

「実装センタ」は2016年12月末までに延べ400社以上が利用し,また,一例として,メモリーチップの実装に用いられるダイアタッチフィルムの開発期間を,従来の三分の一に短縮するなどの成果も挙げているという。

一方で,チップの薄型化,配線の微細化,市場拡大が期待されているファンアウトパッケージをはじめとする最先端パッケージの採用拡大等,今まで以上に半導体パッケージング実装技術への期待が大きくなっている。最適な実装材料・プロセスを研究開発し続けていくためには,最先端の実装装置の導入が不可欠であることから,より規模を拡大し,機能を強化するとともに,利便性が高い新川崎に移転する。

「パッケージングソリューションセンタ」は,次世代パッケージの研究開発を加速するための最先端の実装装置を設置したクリーンルーム,実験スペース,さらには顧客,装置メーカー,材料メーカーとともに,次々世代パッケージを評価するためのコンソーシアム専用スペース等から成り,その総面積は,既存の約3倍の約4,900m2になる。

そのうち,クリーンルームは現在の400m2から1200m2強へと約3倍に拡張し,直径300mmウエハーサイズから600mm角パネルサイズまで対応する最先端の半導体実装装置を導入する。これにより,最先端のウエハーの加工方法であるレーザーダイシングやパネルレベルのステッパーによる微細配線形成,さらに2.5D実装,3D実装,FOWLP,FOPLPの試作,評価を一貫して行なうことが可能になる。

こうした機能強化により,複数プロセスの実装材料の最適な組み合わせ提案やプロセス条件を含めた使い方提案等,トータルソリューションの提供をより一層加速する。また,移転先の新川崎は東京駅や羽田空港からもアクセスが良好なため,より一層の協創が期待されるとしている。さらに,新川崎地区に集積している多数の半導体関連企業・大学等との連携や,最先端の半導体実装装置等を設置するコンソーシアム専用スペースを活用することでオープンイノベーションのさらなる促進も期待する。

同社は2018中期経営計画において,事業をグループ化することで,戦略を共有でき,グローバルに競争力を発揮できる事業を「クラスター」としてグローバルトップシェア事業に育てることを戦略としている。今回の「パッケージングソリューションセンタ」を実装材料クラスターの戦略的拠点とし,材料の提供にとどまらず,プロセスを含めた総合的なソリューション・プロバイダーとして,オープンイノベーションに取り組むとしている。

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