サクラクレパス,プラズマ処理の評価ツールを商品化

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトの成果をもとに,サクラクレパスは,プラズマ処理効果を簡便に可視化する半導体製造装置用の評価ツール,「プラズマインジケータ™PLAZMARK® ウエハー型」(セラミックタイプ)を開発し,2017年1月に商品化する(ニュースリリース)。

サクラクレパスはNENOの「新エネルギーベンチャー技術革新事業」において,プラズマに対する高い変色性能と高耐熱性を有する色材を開発した。この製品はこの成果をもとにしたもの。

プラズマ処理の評価には,光学測定やプローブによる電気的評価方法が一般的だが,それぞれ分布を評価するには課題がある。サクラクレパスが開発したウエハー型インジケータは,変色度合からプラズマ処理効果を視覚的に判別することが可能。これにより,測定時間を短縮でき,またプラズマの不均一要因を視覚的に瞬時に判断できる。

従来品は基板表面や装置内に自由に貼り付ける形状だったが,今回開発した製品は,ウエハー形状を実現したため,ユーザーは普段使っているウエハーと同じハンドリングで,装置の状態を簡便に評価することができ,半導体製造装置稼働率の向上,装置間の機差解消に貢献できるとしている。

まずはLEDやMEMS,タイミングデバイス等の各種電子デバイスの半導体製造装置市場向けに,基板サイズφ4インチ,φ6インチ型を2017年1月よりサンプル出荷する。そのフィードバックから変色性能のチューニングを実施した上で,2017年4月より本格的な量産体制に移行する。

その他関連ニュース

  • 【現地レポ】横国大,日本の半導体産業をチップレットで巻き返す「SQIEセンター」を設置
    【現地レポ】横国大,日本の半導体産業をチップレットで巻き返す「SQIEセンター」を設置 2024年06月21日
  • 信越化学,半導体パッケージ基板製造装置と工法開発 2024年06月20日
  • 日本電気硝子,ガラスセラミックスコア基板を開発 2024年06月05日
  • 【解説】環境配慮を意識した技術・製品開発へ―GaN成長技術にも有毒ガス排除の動き 2024年06月04日
  • 東大ら,DUVレーザーで半導体基板に3μm穴あけ加工 2024年05月31日
  • AnsysとTSMC,最先端半導体向けソフトで協業 2024年05月14日
  • 名大ら,高速カメラによるプラズマ計測手法を開発 2024年05月07日
  • 日清紡マイクロ,琵琶湖半導体構想に参画 2024年03月29日